いい男とDV〜「ラストフレンズ」

フジTV,昨年の最高の話題作。

この作品、DVと性同一性障害とSEXレスを描き切った衝撃作、という振れ込みが、ドラマ自体は結構たるい。後半から私は半眠りで見ていた、が、このDV男性を演じた錦戸亮の怪演が尋常でない。すごい。映画『コレクター』のテレンス・スタンプを彷彿とさせる熱演である。彼が出て来る度、(完全な悪役なのに、)私はがばっと起き上がって視ていた。

これに対する好青年役が今まさに旬の瑛太である。幼い時のトラウマが原因で、女性には触れる事も出来ないが、しかしものすごいフェミニストのヘアメイクアーティストである。(対する錦戸亮はなんと児童福祉士)

この二人の格闘シーンが圧巻なのだが、ふと見ていて、この影と光のような男二人は、男性と言うものの二面性を現しているのではないかと思うようになった。DVとフェミニスト、この二つの側面が色んなどの男性にもパーセンテージは違うだろうもののあって、怖いことを言うけれど、この二人の間で揺れ動く長澤まさみは、ACというより、ある意味、ある時代までの女性の典型なのではないかと思った。(対する氷川あさみは全くの現実派の現代女性で、全くつまらない人畜無害のサラリーマンを、無意識にパートナーに選んでいる。)

最終話はなんかちょっとあらすじだけでめげてしまって幸か不幸か見ていないが。TVの限界と言うか、勧善懲悪的な終わり方みたいでちょっと残念(!?)