あなた

あなたは、わたしのいがいがの皮を、

そおっとむいてくれた。

それから、甘い蜜でことこと煮込んでくれた。

気がついたら、

わたしはやわらかくしっとりしていた。

わたしはおんなのこで、

あるがままで、猫の仔のように、無知でふにゃふにゃして、

黄金色であまったるかった。

そんなふうにしていられる自分を、

あなたがおしえてくれた。