かんちゃんとヨーヨー

幼馴染の、かんちゃんが屋台で焼きそばを焼いているという。

久しぶりに駆け付けた町内会は、小さくてあったかかった。

かんちゃんは私を見て、「ほんとに来ると思わなかったよ」とぼそっと言った。

突っ立っている私に、かんちゃんは「ヨーヨー作ってみる?」と言った。

かんちゃんと、おじさんたちと一緒に座って、

ヨーヨーに大きな注射針みたいなもので、水と空気を入れた。

輪ゴムで口を縛るのがむつかしかった。

かんちゃんは、私が器用なのと手仕事が好きなのを覚えていたのだ。

しばらくして、男の子を二人連れたさーちゃんが来た。

さーちゃんはあいかわらず美人で、心臓にカテーテルを通したばかりだった。

三人で見た夜空はあかるかった。

明日晴れるか晴れないか、とかんちゃんは言った。