回復すると言う事は〜「レベル・レベル」

引きこもり状態から、回復し始めて3年になる。

それで、思った事だが。

自分が、あがいている頃出会った、クレージーな奴らは本当に今思うと面白かった。・・・自分の言葉で自分の哲学が語れ、勝手な不良をやってるいかれた奴らばっかりだった。

親に死なれて、ヤンキーやってるお坊ちゃんとか、300万の月収の医者でおまけにやり逃げ魔とか、SM愛人募集してる、社長の2代目とか、ほんとにもうどうしようもない奴らばっかりだった。

だけど、彼らは正直だった。

「俺にはお前は扱いかねる」「俺は、ただホテル行って飯食いたいだけだ」「愛人は要るけど、恋人はもっといい女じゃなきゃダメだ」と、平然と言いながら、実は彼らはすごく親切だった。

「お前の親父はどうしようもないぜ」、「自助グループには必ず確信犯がいる」、「平安の祈りとやらは女の祈りだろ、お前はよくやったよ」と、何の見返りもなく私に言ってくれた。・・・私も、彼らに言いたい放題言ってたのに、彼らは決して「引きこもりのたわごとだ」とは、言わずただ耳を傾けていた。

それが。

回復が一段落、落ち着いてからの自分は、実はろくな男に出会ってないぞと最近、思うのだ。つまらない格言を、自分の言葉のように振り回して、女に嘘をつく、どっか普通の愛と普通なSEXしか求めて来ない輩ばっかりだ、って。

もちろん。

彼らの言う事にも一理はあるのだ。

最後の、チャット友達の忠告に従って、アホチャット一晩やってたら、少しは気が晴れて、それでこの文章を書いている訳だが・・・。

思えば、自分は元々は「身の程を知らない」奴だった。・・・それが、回復してくると、自分の現実のちっぽけさが見えてきて、「あたしには、所詮この程度の男が精いっぱいかも」とか思いはじめる。そうすると、本当に半端な奴しか、近づいてこないんだなぁって、思った。

回復とは、成長でも輝かしい事でもない。ただ、自分の卑小さを受け入れていく惨めな変化の体験でしかない。と、最近つくづく感じる。