オタク主婦のやるせなさ〜「ふがいない僕は空を見た」

これですが。

まず、のっけから何だけど、最初読んだ時は「なにこれ」でした。・・・要するに、欲求不満の、コミケ常連の主婦(注・アラサー)が、自分の憧れのアニメのキャラそっくりの高校生君と出会う。誘惑したところ、高校生君はほいほい「やって」くれて、しかも夫より優しいと言う。高校生君は、一度は同級生の恋人によろめくが、さしたる理由もないまま、「何のとりえもない」主婦さんのところに帰って来てくれる。そんな話。

まぁ、個人的な感想としては、「これオタク主婦の願望でしょ。ありえねーぜ」と、思ってしまった訳ですが、、、この主婦さんの(と、言うより作者さんの)願望を深く考えるにつけ、なんかぞおっとした。

要するに、まず第一に、これ、腐女子の夢がアラサーになっても冷めない、というテーマでもある訳ですが、この高校生君(注・主婦さんには子供はいません)は、どうも「母子相姦」の夢の相手でもあるんですな。・・・実際にはもちろん、血は繋がっていない赤の他人ではある訳だが、彼女は必死になって不妊治療をしている身である。つまり、この高校生君は、「生まれていたかも知れない、私の息子」でもあったりする訳である。・・・息子であれば、ぴちぴちした女子高校生の彼女を、あっさり捨てて、「何のとりえもない私」の元に、戻って来てくれることもさもあらん。それがひとつ。

もうひとつは。・・・大昔(注・高校生の頃です)自分も、腐女子の奔りをやっていたにも関わらず、私はリア彼ができた途端に、全ての同人誌を捨てたタイプだったので、ケコーンしても、腐女子を続ける人の心境が、いまいち理解できなかったのだが・・・。つづめて言うと、どうも彼女らは「SEX」において、絶対に男性に征服されたくないのですね、という要点に思い当った。

この主婦さんは、高校生君にコスプレをさせる。好きな体位を、この子に強要するようにも確か、描写されていたように記憶している。・・・つまり、「男性をSEXシーンで、こちらの好きなように、コントロールしたい」と言う欲求が、もうとめどもなくある感じなんです。

なんでこうなるのか、私にはよく分からないけれども、それだけ「主婦」というのは、普段の生活で夫に、そして舅姑に抑圧されてるのかなぁ、と、我ながら、年に似合わぬ幼い感慨を、抱いた事ではありました。以上。