わるい遊び

私はおとこと1時に待ち合わせをした

携帯をまさぐっていたら横顔をいきなり覗かれた

私たちは 串カツを並んで食べて肩を寄せ合った

玉葱をたべてイベリコ豚を食べて男根のようなアスパラガスを食べた

それからチャイティーを飲んで桜色の爪先をいきなり触れられた

テーブルの上で 手を お互いに引っ込めたり出したり包まれたりした

おとこの手首は毛深かった

それから とことこ歩いて葉桜の散る神社へ行った

「魂が浄化されるようだ」とおとこは嘯いた

帰り途に暗いビルの陰でキスをした

おとこは私の耳たぶの中をまさぐって 私は あ という声をあげそうになった

でも もうおとこは帰る時間だった

肩を少し落として悔しそうに駅へ向かって歩いて行った

私は 勝ち誇った気持ちでおとこの後ろ姿を見送った

私はわるい遊びをおぼえた