2013-06-24 りぼん BlackSwan 私は部屋着の胸元にりぼんをつけた それから長い髪をりぼんで束ねた 引き裂かれたこころを隠すために 詩を綴って精神を蝶結びにした でも夜になると 躰のりぼんがほどけてしまうのだった 心の傷はシフォンのりぼんで隠せない 体の傷は言葉の蝶結びで隠せない りぼんを引き裂いた男は 平然とどこかで嗤っているのだった あの女はおいしかったあの躰は旨かったと そんな部屋の外の空気が嫌でたまらなくて 今日もわたしはいやいやと 靴のりぼんを縦結びにするのです