2009-08-26から1日間の記事一覧

現代のファム・ファタール〜「ヘルタースケルター」

ご存知、岡崎京子巨匠の、最後の長編。これを最後に交通事故に遭い、リハビリの人生だそうで、あまりに不吉な作品であるので、今まで取り上げるのをためらっていたが、今回何故か書く気になった。 この主人公、りりこの不幸は、整形してスターになったこと自…

成人儀式〜「UNDER」

・・・森脇真末味の、最高に難解なSF。これを最後に、彼女は少女漫画を描かなくなる。 ここで、男の子ばかり主人公にしてきた彼女が、初めてショートへアの「ノヴァ」なる女主人公を出しているのだが、その後の短編集「ユージーン」では、もはや大人の女性…

スピリチュアル

自分を 初めてスピリチュアルに 理解してくれた人を 好きになるのは 愛し合いたいと思うのは そんなにいけない事かなと思う・・・ その人は 毎日人を生まれさせたり 逆に命を絶ったりしている人で 女のことを知り尽くしてる 冷たい陰のある 眠狂四朗のような…

海へ

海へ安らぎの水を求めてまわり中を炎に巻き込んで走り出した自分貴方のもとへ貴方と言う安心を求めてひたすら火炎球のように走り続ける自分

従う

何度となく貴方の誘いを断ってごめんなさいずっと怯えていた帝王のような貴方の存在に女は自立するものだと何時から誰が決めたのかこの心も躯もただ貴方により従う

耐える

耐えることが必要なのかもう一度逢うためには毎日毎日の詰まらない仕事をこなしながら想いを押し殺すことが必要なのかこの疼く躯を抑えてただ連絡を待たなければならないのか

フィジカル

心と躯は深く繋がり合っている好きな人に抱かれたいとそれがどうしていけないことなのか貴方も誤解してる何故好きな人とキスしたいと思うのかちっとも分かっていない馬鹿な人なぜ一緒にお茶を飲みたいのかなぜ一緒に買い物したいのか何故ホテルに行きたいの…

サ・イ・ア・ク

一体全体 何人の女を泣かして来たのか それが男の勲章だと 思い込んでいる 飽きれた人 父と名乗る男には ロクなのがいないなと 改めて 肝に銘じます さようなら 今宵限りでお別れしましょう

SHYな女

何故 伝わらないのか 本当は 愛して欲しくてたまらないと 貴方を 一晩中愛したいと 全世界に発表しないと 気が済まないの 困った人ね どこまで憎まれ口をお互いに 本当はSHYな女だと どうして分からないのかしら

愛していると言ってくれ〜「風と共に去りぬ」

何度読み返しても、男女の恋愛の基本を貫いた名作だと思う。 この副主人公、レット・バトラーは、「愛している」と言えない男なのだ。・・・古今東西、男らしい男と言うのは、すべからくそういうものかなとも思う。「愛してる」の代りに、「抱いてやる」とし…

ONE CALL

愛する貴方からの 一度だけの電話 「俺とSEXしたいんだろう」と 一言で切れた とても 格好いい声だったけど 今 思うと 悲しいようなONE CALL 意外と貴方は 不器用でシャイな男だったのかも知れない

I’m sorry

ごめんね 勇気がなくて 辛抱強い貴方の告白を 酷いやり方で 断った・・・ まだ一度も自分の力で 何かを 成し遂げた事がない もうすっかり大人の 貴方とは全然違う でも これから毎日 貴方のためにお祈りするよ 色々と 本当にありがとう そしてごめんね 傷付…

共依存は愉しい〜「恋とはどういうものかしら?」

岡崎京子の、代表作を集めたアンソロジー。 これを読んでいると、人間が人間にしがみつくと(つまり恋をすると、)こういう風に幸せになったり不幸になったりするもんなんだなとつくづく思う。・・・そういう、今流行の言葉で言うと、「共依存」のお手本例を…

不良

優しくて カッコいい声で 女の扱いに慣れていて 一度断ったら すぐスペアの居る人 女のあそこを見慣れてるくせに 写真を欲しがる人 すぐ拗ねては 電話を勝手に切る人 誰か他に幸せにしたいと言っては 巧みに私の気を引く人

ある水曜日

8時半に家を出て コンビニでフリスクを買って 顔馴染みのヘアメイクさんとばったり会った それから LUSHでイランイランの石鹸を買って 11時から自室で友人とお喋りしていた 彼女は フランボワーズと苺のケーキを買って来てくれた その後 少しぼんやり…

与える

誰かに与えること 何かにひれ伏すこと それが 自分を育てることだと気づいた 男は皆ひとり 女は それにただ寄り添うもの 本当は 私にも母なるものの血が流れている

宇宙

人は皆 自分の中に孤独と言う 広い宇宙を ぽっかりと抱えている SEXで時々 それが埋まったような気がする 本当は 精神的に求められれば 誰でも もうひとりぼっちではない

祝・手塚治虫大賞受賞〜「大奥」

この作品で、よしながふみが、手塚治虫賞を受賞するのが、ここ数年来の私の夢であった。・・・それがかなったので、少々(とても書きにくいのだが)レビューを書いてみようと思う。 この作品の中で、今の所一番魅力的で、また強烈なキャラクターは、家光こと…

ずっとずっと 実の父親にすら 肉体的にしか女性として 認められていなかったのだと 今はそう思う どの男性も 肉体を屈服させることが 目的だったのだと だから 阿修羅のように彼らを 撥ね付けていたのだと あなたは違う 初めて私を 精神的に女性として認めて…

夜明け

夜が明ける トロピカル・ムーン 精神がようやく現実に目覚めて 暗闇から ひょっこりと その老いた身体を出す あなたと その荒療治のお蔭で おぼろ月が 熱帯夜に目を覚ます

コイツは私を怖れない・・・ むしろ私を憐れんでいる 遠ざけている 耐えられない侮辱が 陶酔に変わる 男なるもの 女を現実的に変え したたかに精神と肉体を統帥する ひれ伏す この私が ただ一人の男に対して

昏睡

昼間突然襲う昏睡 深い昏睡・・・ コイツは頭がいい コントロール不能 コントロール不可能・・・ 極めてIQ高し 悪知恵もおそらく高し 頭痛が襲う 不可解な荒療治に伴う 激しい咳と熱 今までになかった覚醒

この街

優れたお医者さんの貴方が 見立てた通りで 私は喘息になりかかってる この街 いつも逃げ出したいと思っていた 自分の箱庭のようなこの街を どうやら 一生出られそうにない セラピーに行くだけで動悸がする ミーティングに行くだけで眩暈がする いずれ 貴方と…

すれ違った休日

あなたの誘いを断った木曜日 その日はとてもいい日和で あなたは別の女性とデートしていて 手持ち無沙汰の私は お洒落して 街を一巡りし それから弁護士さんのところへ行って あらいざらい 話して泣いてから帰って来ました そんな時間の 潰し方しか知らない…

春に咲く

春に咲く花は どんどん変わる 桜はもう散ってしまって どこにもない 普通の男の人は 花を愛でる様に どんどん相手を変えます そして いつか家庭的な女性に巡り合って 一生を 幸福に終えるのかなと思います とても悲しい 一年に一度 はらはらと散る桜としては

おびえた子供

いつも部屋に閉じこもって おびえていた子供 それが私でした 阿修羅のように回りを攻撃することでしか 自分が保てなくて 母には虐められ 父には殴られ 友人には嫉まれ 酷い人生を送って来ました 彼が 初めてそこから連れ出して 腕を組んで 広い公園を歩こう…

大事にされること

自分がいつも もっと君は出来るだろう どうして怠けているのか 何故真面目に出来ないのかと 常に責められていた事に 気がついた そうではなくて 頑張らなくていいよ 休んでいていいよ 疲れなかったかいと 声を かけてくれる人に初めて出会いました 大事にし…