Comicsフリーク

女は分かってくれない〜「恋愛的瞬間」

女って。 つくづく、訳の分からない生き物だと思う。 私は、大抵の女性と、特にSEXに関して、話が合ったことがない。何故だか、よく分からないが、更に結婚に関しても話が合ったためしがない。 女と言うのは。 自分の価値を心得ている。どれだけ高く、自…

第3次世界大戦の予感〜「おまえのやさしい手で」

いきなりで恐縮ですが、日本と言う国は。「黒船」で1度レイプされ、更に第2次世界大戦で、そのレイプされた相手と、無理やりDV結婚させられてしまって、もう国全体が一種のストックホルム症候群、という状態であって過言でないように思える。 確か、佐藤…

資本主義と愛とは〜「ワン・ゼロ」

・・・いきなりで申し訳ないが、このレビュー(?)の要旨はただひとつ、「カウンセリングとは、金で親の愛を買う事だ」の一語に尽きる。もちろん、カウンセリングでなくても、この作品「ワン・ゼロ」に出てくるような、一種の自己啓発セミナー(?)でも何…

真のフェミニズムとは何か?〜「だめんず・うぉ〜か〜」

実は、この名著(?)「だめんず・うぉ〜か〜」を、第1巻しか読んでいない。それもあんまり真面目に読んでいないのだが、今回、原作者倉田真由美ことくらたま嬢が、千人切り(この表現、もはや古いでしょうか・恥)の男性と堂々結婚なさると言うので、少し…

クックロビン音頭を踊る時〜「パタリロ!」

魔夜峰央という人は、なかなか大変な、現代の才人なのであろうと想像する。この出世作(というか代表作)「パタリロ!」においても、まず、男色家でもないのに、男色家を副主人公にするというところがおかしい。第2に、このパタリロという主人公の造形がお…

フライパンで殴りたい〜「きのう何食べた?」

世の中には、どんなに好きでも、一緒に暮らしたくない男と言うのがいる。・・・唐突で、申し訳ないが、この短編集の主人公、筧史朗は、まさしく私にとってそういうタイプかと思われる。 実は以前。ある男性を、その男性愛用のコーヒーメーカーで「殴り殺した…

回避依存症者〜「男は寡黙なバーテンダー」

私は、森脇真末味と言う人の素顔を(当然の事ながら)知らない。・・・が、おそらくかなり男っぽい人なのであろうと言う事は、作風から何となく想像する。で、その中の傑作がこの「男は寡黙なバーテンダー」である。 ・・・作家と言うには、もちろん想像から…

父の影〜「赤い袖」

今市子の、たった4Pのフルカラーの短編。で、あるが、この内容は2時間ドラマの内容のような濃密さである。それほどに、作家の手腕が遺憾なく発揮された作品である。 主人公・暁子は、おそらくは地方の旧家で父親と二人暮らしをしている。父親は、画家かあ…

親は子供を愛するか?〜「Blue Moon」

いきなりのタイトルで恐縮だが、森脇真末味という人は、作家生命を通じて、この主題を追った人のような気がしてならない。で、その集大成が、この「Blue Moon」であるような気がする。 で、ここで出ている答えは、「NOの場合もある」でしかないよ…

浮気と言うアディクション〜「すこしだけ意地悪な告白」

私は、結婚と言うものをした事がない。よって、浮気と言うものについて語る資格も本来ないのだが、この作品を読んで、少し書いてみる気になった。 「浮気」というのは、要するに一種のアルコールと同じであるらしい。・・・最初、よく働きながら、しかも家庭…

自分は変えられない、他人も変えられない〜「大人の問題」

なんか、当たり前のようなことをレビューの題名にしてしまったが、今市子と言う人の基本スタンスはこれだと思う。 人は、基本的に変えられないし、自分と言うものもそうそう変わるものではないのだが、得てして「変えられた」かのように錯覚する瞬間が世の中…

母なる存在の否定〜「羅陵王」

あまり、この作品自体と関係ないレビューの題名になってしまったかも知れないが、どうか毎度お許しを。 この作品の主人公、トゥネは、外見は小娘だが、実際は200才を過ぎていると言う、老練な政治家であるという設定になっている。・・・厳密に言うと、主…

くそ真面目な女のコメディ〜「マダムとお遊戯」

・・・レビューの題名と、漫画の内容が相反するものになってしまったが、あえてお許しを。 自分はつくづく、くそ真面目な女であると最近思う。色々自己韜晦はしているが、実際には不倫とか一切出来ない。(これ本当。)もちろん、一夜限りのアバンチュールと…

現代のファム・ファタール〜「ヘルタースケルター」

ご存知、岡崎京子巨匠の、最後の長編。これを最後に交通事故に遭い、リハビリの人生だそうで、あまりに不吉な作品であるので、今まで取り上げるのをためらっていたが、今回何故か書く気になった。 この主人公、りりこの不幸は、整形してスターになったこと自…

成人儀式〜「UNDER」

・・・森脇真末味の、最高に難解なSF。これを最後に、彼女は少女漫画を描かなくなる。 ここで、男の子ばかり主人公にしてきた彼女が、初めてショートへアの「ノヴァ」なる女主人公を出しているのだが、その後の短編集「ユージーン」では、もはや大人の女性…

共依存は愉しい〜「恋とはどういうものかしら?」

岡崎京子の、代表作を集めたアンソロジー。 これを読んでいると、人間が人間にしがみつくと(つまり恋をすると、)こういう風に幸せになったり不幸になったりするもんなんだなとつくづく思う。・・・そういう、今流行の言葉で言うと、「共依存」のお手本例を…

祝・手塚治虫大賞受賞〜「大奥」

この作品で、よしながふみが、手塚治虫賞を受賞するのが、ここ数年来の私の夢であった。・・・それがかなったので、少々(とても書きにくいのだが)レビューを書いてみようと思う。 この作品の中で、今の所一番魅力的で、また強烈なキャラクターは、家光こと…

THE MAN〜「北斗の拳」

私は、基本的に少年マンガを読まない。熱心に繰り返して読んだものというと、新谷かおるの「エリア88」くらいしか思いつかないが、実はその他に、この「北斗の拳」と「あしたのジョー」あと、「銀河英雄伝説」(これは正確には、もとが小説なのだが・・・)…

Giver〜「愛すべき娘たち」

よしながふみの、女に関する短編5編。 はっきり言って、最初読んだ時はどうにも違和感があってダメだったのが、今はすんなり読める。実に、女なるものの本質・・・(と、いうか女にそもそも本質なんてあるのかなぁと言う気も、最近するが)を描き切った珠玉…

孤独で熱き魂〜「BLACK JACK」

実は、ここのところ、所有していた殆どの漫画を売ってしまおうとして、せっせと段ボール箱に詰めていたのだが、この文庫本だけはどうしても捨てられなかった。もちろん、巨匠手塚治虫の名作である。 何と言うか、この男を上回る男性像と言うのは、まだ日本の…

四人の妖しい男達〜「西洋骨董洋菓子店」

・・・私の、30年以上に亘る漫画歴の中で、今の所No.1に輝く作品である。 この話、構成の素晴らしさや、テーマの重さも去ることながら、(TV化・アニメ化もされている)やはり面白いのは、その雰囲気の独特のエロさである。四人の男が小さなケーキ屋…