Bluebird

見合い写真

ひさしぶりに 銀座に出かけた ビルの五階にそのスタジオはあった お約束は二時です メイクさんの指示のもとに 深い眼窩を作る 髪を巻く コンサバティブな服を着る 目の下の皺が ぼさぼさの纏め髪が 個性が 全てライトのもとに こそぎ取られてゆく 一枚行きま…

結婚は天国か?

たまぁに読んでいるケイクス。・・・あまり紹介すると、ネタバレになってしまうのだが、今回林真理子の「ワンス・ア・イヤー」(というより他のいくつかの作品も含む)の、書評を読んで唸ってしまった。 曰く、「彼女は復讐ともいえる結婚で、社会の無名の人…

幸せです

若いころはいろいろ遊びました 幸せです 捨てた女もたくさんいました 幸せです 会社は一流企業で部長です 幸せです 妻は従順で料理がうまいです 幸せです 要領はいいほうです 幸せです どうですか? 冷たいビールをもう一杯

正しい甘え方の必要性

これは、私が勝手に思ったことなので興味のない方はスルーしてください。 よく、心の病気の人間に対して「甘えている」という言葉が使われるが、この言葉に対する違和感を、どう言語表現したらいいのかよくわからなかった。 実際は。 むしろ、「甘え方がよく…

集金人

うろこ雲が綺麗だった その晩に 安納いもをふかしていると ふとチャイムがけたたましく鳴った うっかり 返事をしてしまったら NHKです 受信料が未払いですよと言う 仕方なく 男の端末機を見ると 二万三千四百八十円と表記してある 家は 障害年金で一人暮…

無責任な掛け声

とうとう喘息になってしまった。原因は過労である。 正直、周囲の人を恨んでも仕方がないのだが、ここまで自分が追い詰められたのは「やればできる」という周りの無責任な掛け声に乗っかったせいが大きいと思っている。 今もかなり呼吸が苦しいのだが、それ…

ニッポンの美学

私が過去つき合った男性に、割と多いパターンだったが、要するに「彼」には父親がいない。いても、幼い「彼」を殴るとかして失踪するか、自死している。母親とは言えば、しっかり者で「彼」をよく可愛がっていて「彼」はものすごいマザコンである。 こういう…

やれやれな受賞

ノーベル文学賞の「中国行き」が決定した。 詳しい感想は省くが、私の所感は「ああ、日本人ってもう世界の文学的文脈では悪役になったのね」の、一言に尽きる。 それにしても、村上春樹は一種呪われた作家になりつつある気がする。・・・実は、「1Q84」…

おかん殺し

親子の和解、というのはひとつのドラマになる。・・・特に日本の小説のテーマには多いように思う。 しかし。 「和解」ってしなくちゃいけないもんなんだろうか? 私は現在、母親との和解、どころか接触自体をドクターからもカウンセラーからもきつく止められ…

さらば愛しきゲドよ

・・・長らくお世話になったブロガーさんはいろいろいるが、仮にその人の名はゲドとしておこう。 ゲドの主張は、(頭の悪い私にはよく飲みこめていないようなところもあるが)要するに、「日本国憲法の精神を守ろう」というようなところじゃないかとぼんやり…

エロとは何か

とある、尊敬するブロガーのブログの記事のコメントで、めちゃんこ面白かったもの。以下コピペ。 インセストタブー的なエロというのは、おそらく洋物エロと和物エロの差異、それにさらにロリ風味みたいなものを加えたような甘美さの世界で、エディプスコンプ…

受け入れられること

私は随分老いたと思う 目の下にうすい皺が出来てきて おなかがずいぶんとたるんできた 誰にでも「かわいい」と言われる歳ではなくなってきた でもあなたは わたしをとても大切にしてくれる 傷つけないように気を配ってくれる あなたのおかげで 私はほんとう…